空中ブランコ 最終話

色々と考えさせられる話だった。これまで何らかの精神病を扱ってきたけど、最後に選ばれたのは精神病ではない普通の人。なんてーか、サラリーマンとか見たら色々考えさせられるような設定でもある。家族と言う最も身近な社会におけるコミュニケーション不足、いくつも異変を知らせる徴候=カナリアがいるにもかかわらず、それに気づかない。そして、事態はゆるやかに悪化していく。
いやもう、普通にありそうである意味一番怖い。思い返せば、各話のキャラクターたちが毎回しつこいぐらい出てくるのは、社会のつながりを示していたのかもしれない。そして、そこに出てくる彼らは変調を来していたことが多かったわけで。彼らも言ってみればカナリアか。
最後のメッセージ、誰も完璧ではない、も考えさせられる。なんか、小説と比べて伊良部、おちゃらけていながらも示唆に富んでいることもあったなー。もちろん、本人は何も考えていないんだろうけど。伊良部(中)はいいキャラクターだった。
1話のひどさからは考えられないほどによくなったなー。惜しむらくは、1・2話で切った人が多いだろうということ。