海月姫 3話

あー、やっぱ化粧するとか。女ってこえーなー。それ以上に、まさかあの兄との絡みになるとは。
でもまあそんなことより! 今回の話は世代論が色々身にしみるというか、感慨深いものが。世代論とかに興味持つのって大学生ぐらいからだろうから、視聴者層的にはちょうどいいのかな? そして、今日の日本における社会問題の多くは、団塊団塊ジュニアという世代で説明できると言っても間違ってはいないと思う。
両親の団塊の世代は、高度経済成長期、日本が右肩上がりに成長した頃にちょうど仕事現役で、終身雇用で給料も右肩上がりだった。そして、企業にはそれを支えられるだけの体力があった。大きいのは、購入意欲がとても高かった時代なんだよね。様々な便利なものが開発され、しかもそれらは生活に劇的に利便性をもたらすから必須だった。つまり、どんどん商品を作って、なおかつ売れた。そうやって金が循環していたから、日本は空前の好景気を保てた。超簡単に言えば。
だから、団塊世代は金を持っている。退職金もでかいしね。一方、団塊ジュニアは社会に出る時に失われた10年で悲惨なことに。非正規雇用、フリーター、ニートなどの問題の多くは、世界的な大不況という構造的な問題だ。しかし、それでも今の日本で貧困が思ったよりは顕在化していないのは、団塊の世代である親がたくさん金を持っているからに他ならない。
この作品の場合、アマーズは仕送りで生活の多くを補っている。その仕送りを支える資金力が今の団塊にはまだある。しかし、団塊も高年齢化が進み、そろそろ施設のお世話になってくる頃。当然亡くなることもある。そうなると、養われていた層の貧困が一気に表面化する。これから10年ぐらいかかって悲惨な事態になるのは目に見えている。最近では、親の年金がなくなるのが怖くて死亡を隠すって事件が定期的にあるよね。これはほんの走りに過ぎない。
言い方が悪いが、ぽっくり死ねば円満なんだ。年金は入らなくなるけど、余計な出費がないからね。ただ、要介護になると悲惨。普通に働いていれば、団塊の世代は施設に何とか入るぐらいの金は貯金できているはず。計画性さえあれば。まあ貯金の有無はともかく、要介護や大病で入院とかの事態になれば当然金がかかる。えらいかかる。そうなると、年金も貯蓄もそちらに回されて、当然子供を養うことなどできなくなる。そもそも子供はすでに独立しているのが前提だったはずが、社会状況でそうも言ってられなくなったというのが悲惨なところ。
……介護や入院で金がなくなるのが嫌で親を殺す。元々親の金なのに。そんな悲惨な事件が今後絶対に増える。断言する。
って、くらげから盛大に話題が遠ざかった。いや、自分がポスト団塊ジュニア世代だから、団塊ジュニアがこうしたアニメとかで話題になるんだなあと感慨が。ちなみに、ゆとり世代ってあるけど、その言い方は蔑視的で嫌いなんだよなー。もっとピンとくる言い方ってあったっけ?