ラノベとアニメと萌えとシリアス

ラノベ原作アニメでよ出てくる批判に「なんでラノベっていらないシリアスを入れたがるの?」ってのがある。
その批判はお門違いだよなあと思う。アニメの尺度で見るからいけない。アニメはOPやED、CMをのぞけば1話につき実質20分弱。当然ラノベ一冊分は何話かに分割されることになる。で、小説の構成として日常一辺倒、もしくは最初から最後までクライマックスだぜ! ってするのは難しいと思う。起承転結が基本なわけだし。
で、一冊で起承転結を構成するためには、やはりシリアス(ってのも幅がたくさんあって、シリアスという言葉を漠然と使うのはあまりよくないとは思うけど)を入れるのが基本となる。入れたがる、というか、構成の必然として出てくるってのが自然というか。小説で日常シーンや萌えだけで構成するのは難しいと思う。4コマ漫画と違うわけで。なんてーか、4コマ漫画原作とラノベ原作を同じように料理することを期待することが間違っているんだよな。

そして、もうひとつ。その気になれば1日で読み終わるラノベと違って、アニメは普通に見ていたら1週間に1回のペースなわけだ。ラノベ1冊分はヘタしたら1カ月かそれ以上かかることがある。で、分割の仕方によってはどうしてもシリアスがほぼ最初から最後までとなる話が出てくるのも至極当然。で、萌えを求める視聴者層が1週間待った上にそういうのを見せられて怒ると。俺は萌えを見たいんだよ! と。
ぶっちゃけ、ラノベはアニメ原作としては難しいと思う。うまく構成しないと視聴者層の望む方向からずれやすくなる。

まあ、最終的には構成と脚本家の腕次第って感じになるわな。原作を壊さない程度にうまくアニメ化するってのは本当に難しいんだろうなあ。