トータル・イクリプス 20話

うわ、すごい話が展開したな、まさかの方向だ。
結局、人類はずっと内ゲバか。貴重な衛士をポンポン殺してたら、マジでBETAに対抗できる人材がなくなっていくんじゃないか。やっぱ滅びる宿命だったんだな、人類。

まあ、事情は分からないでもないが。物資を一部の人間が横領することでBETAに殺される人数よりも餓死者が多い状況になっているって状況じゃあなあ。同じ人間に殺されるかBETAに殺されるかの二択なら、まだ自分たちが力を握ってBETAに対抗する方が生きる目があると思いたくなる気持ちも分かる。
とはいえ、そういう状況ってリアル世界でもわりと進行中なわけだからなー。言葉の通じない人類外の生命体が人類の共通の敵となっているところで、人類がこれだけバラバラなのがいまだに納得できないのがこの作品最大の問題点だと思う。作中では「宇宙人が攻めてきたら人類が結束するなんて甘い幻想にすぎなかった」的な言葉があるらしいが、言い訳的に用意されている台詞にしか思えないんだよなあ。これで、BETAが人工生命体で実は政府や軍の中枢部が操っている、とかだったら少しは納得できるけど、人類以外の生命体がらみだったらわけがわからない。

あー、でも、繰り返しになるが、BETAの侵攻のせいで、ただでさえ厳しい生活環境にいた層が死ぬか生きるか状態になっていたら、そりゃ難民側が決起するか。難民側がアホなんじゃなくて、こういう状況でも横領をする人間がアホなだけで。食うためには軍の最前線に立つしか道がない、という方向に誘導しているならある程度は理解できる。ロシアはそれに近い感じっぽいようだし。

とにかく、今回は唐突だったんだよなあ。ロシアの前線と後方の温度差は、いまいち深刻さが伝わってこなかった。いや、子供が衛士をやっているあたりでかなり深刻なんだろうけど、軍人になる道が残されているだけまだマシかなーと。現代世界では普通のことなわけだし。アメリカ軍の最前線に立つのは貧困層だしね。
ナタリーの過去が一瞬だけ映った回もあったけど、もう少しこの難民に関しての伏線があったらと思わざるをえない。にしても、難民側の兵士の練度が半端ない。どいつもこいつもほぼ一撃でヘッドショットしている。

で、何が言いたいかというと、チョビが死なないでよかった。キャラ重要度的に死んでもおかしくないからハラハラしたよ。アルゴス小隊の残り二人もわりと危ないよね。