新世界より 21話

野狐丸がえらいことを計画している。ただ、それってうまくいくのかな? 髪の色的にもあの悪鬼はマリアと守の子供なんだろうけど、悪鬼って先天的に攻撃抑制やキシ機構が働かない例外的存在ってことだよね。たまたま今回は悪鬼が出たけど、人間の赤子をさらって育てたところで悪鬼なんてまず出てこないんじゃないだろうか。
仮に悪鬼が数人生まれても、たぶんバケネズミ同士で主導権争いの内紛が起きて自滅すると思う。今は野狐丸が英雄的存在としてまとめているけど、死んだ後でどうなるか。野狐丸はバケネズミにとっては確かに英雄だから皆が従うだろうが、後継者はすでに人間に対抗するシステムを得ている状態だから、取って代わろうというものが出てきてもおかしくない。

しかし、バケネズミってうまく言葉を使えるのが少ないだけで、知性はわりとあるよね。野狐丸とか見ると、ヘタな人間よりも頭が回る。そりゃ、呪力を背景にああいう扱いをされたら不満はあるよなあ。てか、たぶん人間=神の刷り込みで生きてきたけど、ミノシロモドキで色々知識を得たことで、人間=神ではないことと、自分たちが不当な扱いを受けていることに気づいたってのが大きいんだろうな。
やはり、為政者にとって、支配の対象となるものが余計な知恵を持つことは避けないといけないな。民は愚かに保て、由らしむべし知らしむべからず(まあ、これは本来の意味とは違うけど)、って感じか。