移民問題と労働問題

アニメ感想ばかりではなく、たまには真面目なことを書いてみる。有名な若手動画活動家が移民について最近話題にしていて、その内容について知らない人が意外に多かったみたいなので。

昨今、EUにおける移民と難民の問題が話題だ。特にドイツでは、去年の4倍の80万人という異例の数があげられたことによって、ますます反移民・反難民活動が過激化(もはや重篤な犯罪行為)している。
ここでなぜ反対活動が起きるかというと、よく言われるものが「移民が俺たちの職業を奪う」だと思う。

たが、待ってほしい。
移民が就く職業は基本的に3Kで、そこの国民がやりたがらないものだ。だから、そうした3K職場では移民ばかりになってしまう。しかも、その職場は常に人手不足。そうした意味では、移民は職業を言うほど奪っているわけではない(まったくというわけでもないけど)。
欧州は失業率が高いけど(特に若者)、その失業率の高さの背景には、職を選びすぎるという側面が少なからずある。これは日本でも同じことだけどね。

僕の両親は数十年前にヨーロッパで働いていたけど、白人の労働環境の良さは、移民をまるで奴隷のように酷使しているから、という側面が否定できないそうだ。なお、日本は移民や難民がほぼゼロだから、自国民を奴隷のように酷使しているわけだね。

もう一つ、移民で問題があるとすれば、賃金を全体的に押し下げること。同じ仕事で、移民が月10万で自国では十分すぎるほど高級なのに、日本人にとっては月10万は生活できるかどうかギリギリのレベルだ。そして、移民が喜んで月10万で働いたら、その仕事の賃金がその価格で安定しかねない。これは将来の日本において大きな問題になるだろうな。自民党の結構な数の議員は移民を入れたがっているという話だし。

なお、EUにおける難民問題について、最近日経では面白い視点の記事を書いてたな。自国の利益を露骨に優先するドイツの立ち回り次第では、ドイツだけ質の高い移民を受け入れて残りを他の国に押し付けるようなことになりかねない。そういったことにならないように云々と書いていて驚いた。