トランプ大統領誕生

いやあ、驚いた。トランプになる可能性を考えなかったわけではなかったけど、世界情勢が不安定な中で、トランプというさらなる不安定要素に今後4年を託すとは思えなかったんだよね。

それだけヒラリー個人が嫌われていたのと、反エスタブリッシュメント反グローバリズムのうねりが大きかったってことだな。このこと自体は、そもそもトランプがウケていたことと、サンダースがものすごく善戦していたことからも分かっていたわけで。昨日も書いたけど、メール問題という不安要素があるヒラリーでなく、サンダースにすべきだったよね。サンダースならおそらく勝ってた、年齢が不安なところはあるけど。今後投票の分析がされると思うけど、サンダース支持者の中のどれぐらいがトランプに投票したか気になる。

しかし、これからアメリカどうなるんだろうなあ。かつての大統領選挙とは違って、完全にアメリカ国民を分断した選挙って印象だからさ。今回の選挙で、分かっていたことではあるけれども、低所得者層、それだけでなく白人労働者層の不満が顕在化したわけで。いや、白人だけじゃないか、不法移民を嫌っている合法移民も大勢いるからなあ。これらが形となってはっきり現れたのがやばい。「あ、他のやつも自分と同じ不満を抱えていたんだ」「あ、俺たちの敵は奴らなのか」と、仲間と敵をはっきり定めてしまったというか。
トランプもそのことは心得ているから、分断から融和へみたいなことを勝利宣言の中で言っていたけど、一度意識してしまった以上もう無理だ。トランプはアメリカ・ファーストアメリカ第一で考えていくってことを公約で述べていたけど、おそらくアメリカのことしか考える余裕がなくなる事態になる気がする。

そうなると、やはり中国が怖いな。トランプが実際どういう行動を取るか未知数だからしばらくは大丈夫だろうけど、トランプの動向次第では、2年後ぐらいに東アジアの情勢が劇的に変わっているかもしれない。