雇用増。しかし、九割が非正規雇用

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060604-00000001-san-pol
これまで何度か景気回復の正体として日記でも取り上げたけど、統計として九割って出ると、改めてぞっとする。まあ、僕もいわゆる氷河期世代なわけで全然他人事じゃない。就職ブラック偏差値だと60以上のブラック職業だし。いつでも失業者になる心構えはできてる。嫌な心構えだけど。
結局、何度も言うけど、少子化問題ニート・フリーター問題も、全て雇用問題と直結しているわけで。政府だってバカじゃない。真の原因なんて百も承知だろうけど、献金とか天下りとか色々なしがらみで企業に手を出せないでいるだけでしょ。それで、見当違いの場当たり的な対症療法でお茶を濁そうとしている。こんな政治しかできないことに日本の不幸があると確信している。
今の格差問題だってそう。小泉とか安部とか、「格差は存在して当たり前だ」と、意図的に格差そのものを否定されているような流れにもってきている。そうすると、格差社会を否定する奴=共産主義者というレッテルづけをしたいんだろう。本当に見え透いた手なわけで。本当は格差が拡大していることが問題。さらに言えば、格差拡大も最重要の問題ではなく、一番の問題は貧困の拡大にある。食えない層が増えると治安が悪化するのは当たり前なわけで。
もう一つの大きな格差は、就業格差。労働基準法という法律、それを守ることは当たり前なのに、労働基準法が守られている職場に勤めることができる者と、そういう数少ないまともな職場には勤めることができずに劣悪な労働条件の職場でしか雇ってもらえない者との格差がひどいことになっている。この格差も非常に重要だと思う。ニートの原因はまさにこれにあると思うから。ニートは頭は悪くない。だから、口では強がりを言っても、冷静に自分を分析することができる。そうすると、職歴に長い空白がある、もしくは職歴がない場合に勤めることができる職場は、どうあがいてもブラックでしかありえないという現実がある。だから、そんな職場に勤めてすぐ離職するはめになるぐらいなら、最初から働かないという選択を取ることも、ある意味必然と言える。最近は、本当に働いたら負けという労働条件の職場が非常に多くなっている。何度も言うが、日本はどうなっているんだと言いたい。これで法治国家かと。新自由主義なんて即刻やめて、修正資本主義に立ち戻ってほしい。
以前紹介したかどうか忘れたけど、

若者が働くとき―「使い捨てられ」も「燃えつき」もせず

若者が働くとき―「使い捨てられ」も「燃えつき」もせず

この本は、今の若者の労働環境の劣悪さを一つのテーマとしている。一度読むこと推奨。