小林よしのり

ゴーマニズム宣言の新しいのが出ていた。新しい歴史教科書あたりから、彼の言説の過激ぶりというか、方向性のあまりの極端さについていけずに自然と離れていた。一漫画家という身分に甘えず、勉強をたくさんして自分の主張を真正面から堂々と主張する所は尊敬しているけどね。
で、だ。帯か何かの煽り文で格差社会のことも取り上げているということなので、久しぶりに立ち読みしてみた。で、その内容は僕が常々主張していたのとわりと変わらず非常に共感を覚えた。つまり、小泉首相が「格差はあって当然。妬みで上を引き摺り下ろすのはよくない」というのは完全に論点の誤りであるということ。新自由主義においての格差の拡大は決して看過してはならないこと。家庭環境の差がそのまま格差の拡大につながっているのはよくないということ。景気回復だの言っているが、生活保護需給世帯は増え、非正規雇用は増え、無貯蓄家庭は増え、自殺は増え、そういう情況をなぜ政府は見ようとしないのかよいうこと。刈谷剛彦斎藤貴男の本のほかにも、『ニートって言うな!』という本で労働意欲のある若者までニートとくくられているということに反省して今後はニートという言葉は使わないと宣言もしている。彼の影響力は小さくはないのだから、今後もっと声を大にして主張してほしいものだ。
それはそうと、目の玉日記はわりと面白かった。