「ウィキペディア」の不利益情報、楽天証券社内から削除

http://www.asahi.com/national/update/0831/TKY200608300422.html
今日の朝日新聞を見て知ったんだけど、いやあ、ネットって怖いね。昔だったら過去の事件を調べるって、ヘタすりゃ国会図書館に通うとかして昔の新聞を漁るとかしないと無理だったのに、今はネットで気軽に入手できる。そして人間のサガで、悪いニュースってのばかり目につくんだよね。いい噂ってのはなかなか広がらないけど、悪い噂ってのはそれこそ尾ひれがついてあっという間に伝播する。一度でも何か悪いことがあったら、それが一生の汚点として残るというのは考えてみると怖い。昔は「人の噂も七十五日」ってのがあったけど、今は何度でもリフレインされる。そして、リフレインされるのは負の情報のことが多い。「今はいいこと言っているかもしれないけど、昔はこんな不祥事やってたんだぜ」みたいな。
こういうのって2ちゃんが絡んでいることも多いよね。相手を貶めることには、あそこほど恐ろしく一致団結するところはないわけで。祭りとか炎上とかね。そして、過去の汚点を何度もリフレインする。ただ、それってちゃねらーが嫌いな、中国や韓国とかが日本の戦争責任を何度も掘り返して云々とまったく同じ図式ではないだろうか。
今の世界では、懺悔というのは許されないんだろうね。罪を告白して許しを請うても、その罪を一生叩き続けるぞという世界。まあ、今回のこの件に関しては、楽天がバカだけど。そりゃそんな姑息なことをやられたらムッとするのも事実なわけで。ただ、楽天を攻撃する姿勢が、義憤というよりも、単に大義名分つきで叩ける対象を見つけたことに対する狩人って印象が強いのがなんとも。
ただね、怖いのは、これからはこの手法が悪用されるのではないかということ。派遣とかで貶めたい企業に入り、そこのサーバーからその企業の悪いデータを削除するとかいいことばかり書くとかする。そこで別の場所から2ちゃんにご注進すれば、それで祭り発生。祭りが拡大したら、新聞でも取り上げざるをえないような事態になる可能性も高い。自作自演というかマッチポンプというか。このやり方も、日本記者が政治家のアジア発言とかをゲットしてご注進にいく構図と似ているな。