魔法少女リリカルなのはStrikerS 4話

作画はもう気にしない方向で。いや、せめてシャワーシーンだけでも……ねえ。とりあえず、女と比べて早風呂というか早シャワーになる男エリオくんがつまらなそうにしていたのは微笑ましかった。なんかスバルとティアがあまり印象に残らないぶん、エリオには頑張ってほしい。僕にしては珍しくこの作品で男キャラで印象がいい。なのはさん、やっぱ19歳になって落ち着いたのか、声のトーンというか喋り方が平板なのでまだ違和感が抜けない。それと、結構簡単に後ろをとられているな。エリオとキャロが背後で詠唱していたのを無視していたのは、最初は本当に無視してたのかもしれないと思ったけど、エリオが攻撃をしかけるときにハッとした表情になっていたからマジ気づいていなかったのだろうか。もしくは、想定していたよりも槍から感じられる魔力が高かったのか。
で、リミッターの件なんだけど、うーん、管理局は実は自分の組織内は何も管理していないのではなかろうか。魔法ランクとかの総計か総量か知らないけど保有限界があるのは分かるんだ。才能を一箇所に集中させすぎるのは組織としてよくないから(クーデターの危険性とかは考えない。もし管理局がミッドチルダを独裁する組織だったり、管理局のトップがそういう野心を抱いている、もしくはトップが異常な疑心暗鬼なら話は別だが、普通の組織なら才能の一箇所集中→クーデターを考えたらどうする!? は論理の飛躍すぎだし)。
で、だ。リミッターで出力落とせば全員抱え込むことができるって、何か根本的におかしくないか。どうも裏技として通っているみたいだけど、そんな小学生みたいな「リミッターで出力落とせば合計値が下がるぞ! 文句ないだろ!」が通るのは色々破綻している。その裏技によって、実力の高い者が集中し、なおかつその実力者の出力が落とされることによって戦力がダウンするというのは致命的でしょ。リミッター解除ができるとはいえ、申請までのプロセスとか考えると致命的なタイムロスになることが容易に考えられる。まあ、リミッター解除の方法がどんなものか分からないけどさ。一瞬で可能なものならば、現場の判断でリミッター解除できるから。それでもやはり一瞬でも隙ができるわけで。こうした裏技を管理局の上はどう考えているのか。機動6課の面子の実力は上も十分承知のはずだし、そうした才能を一箇所にまとめることによる組織全体の損失を考えないのかな。6課の面子をそれぞれ別の場所で才能をフルに発揮させ、いざというときには集結させて巨大な敵に対抗するというのが管理局としての理想の形だと思う。
もちろん、その集結にいたるプロセスの遅さが、はやてには我慢できなかったんだろう。最初からどんな事態にも対応できる最精鋭を集めた部隊を作り、常から連絡が取り合うことができ戦闘での連携を強化できるようにした方が効率がいい。はやてはそう判断したからこそ機動6課を立ち上げた。それはよく分かるんだ。まあ、管理局全体に関わるようなことをはやての独断でやるというのもアレだが、バックが強力だったんだね。でも、リミッター裏技だと、そんな裏技も認めるほど管理局って甘いんだと思わせてしまうのが失敗だと思う。管理局内で何か裏事情があるのかもしれないけどさ。もしそういう展開をするなら、今回の話の前後で管理局トップが「なぜあんな子供だましを認めるんだ!?」「しー! 声が大きいですよ。これにはあの方が……」みたいなベタなやり取りをちょっと挿入してほしい。まあ、今後どうなるか分からないが。それとも、バックが強力というのはリミッターの件もすべてひっくるめてのことなのかな。
しかしまあ、今後の展開としてリミッターのせいでなのはさんがやられるという展開はありそうだ。そもそもリミッターを設けた理由って、おそらく、なのはさんたちがあまりに強いために、そんなキャラたちが集結することによるパワーバランスを無理やり解決するためだろうな。一番簡単な方法は、単純になのはさんたちよりも数段強力な敵を出すことなんだけど、そうすると新人たちの出番が完全になくなりそうだから、無理やりなのはさんたちを同じステージにもってきたんだろうな。あとうがった見方をすれば、なのはさん瀕死事件やリミッターは、なのはさん最強を守るための言い訳として使うためにあるとも言える。古傷がいたんだから負けて仕方ない。リミッターがあるから負けて仕方ない。A'sだったらベルカ式じゃないからヴィータに負けて仕方ない、みたいな。
ところで、正直魔法ランクがよく分からない。確か1期でなのはさんが戦いを始めたとき、すでになのはさんの魔力ってAAAクラスだったはず。持って生まれた才能による差って残酷だよね、ってそれは置いておいて、現在なのはさんはそれ以下の状態にあると。ただ、出力ってのもよく分からない。たぶん、スパロボ風に言えば、単純に攻撃力・装甲・バリア無効化ダメージ値が下がっているというところか。てか、運動性・移動力も下がっているかも。10年間で培った魔法の種類や、制御、何よりも実戦経験はリミッターがかけられないわけだから、パイロットレベルは高いよといった感じかね。制限された力でもそれを最大限に振るうことができれば十分に戦うことができると。てか、やっぱランクって扱いが難しい。そういう設定がある作品を作ろうとしたけど、魔法や超能力みたいに能力の幅が多岐に渡るものに一つの共通ランクを設けること自体が無意味と気づかされただけだったよ。