DARKER THAN BLACK -黒の契約者- DARKER THAN BLACK19・20話

ここずっと神回が続いている。一見地味なストーリーが実によく作られている。
黒のチームのうち、唯一の人間で契約者のことを嫌っている黄の過去が語られる。黄が契約者を憎むようになった過程が描かれ、中でも契約者が平気でウソをつくとかそういうことを憎んでいた理由がよく分かった。そして、かつての黄の同僚や、志保子についての新たな事実が判明して、その流れが実にうまい。しかし、対価が「一時的に人間らしい心を取り戻す」ってのが皮肉でいいね。
そして黒は黒で再び重要なことを目撃する。契約者という存在そのものについての認識を変えさせられるような事実への直面。この前はドールの反応に驚き、今回は契約者。教祖の変身シーンで目を剥いて驚いたとき、てっきりアンバーに化けたのかと思ったらそうではなくて最初はそこまで驚く理由がよく分からなかった。しかし、契約者が自殺をしたということに驚いたわけか。契約者は人間らしい心を無くし完全に合理的に行動するはずだから本来自殺はありえない。しかし教祖の自殺と同義の能力行使、そして志保子の自殺。このことがどういう意味を持つのか。あー、今回のことで、アンバーの行く末がなんとなく見えてきたな。アンバーの対価は教祖とは逆で若返りらしく、限界をこえると生まれる前まで若返って消滅するんだろうな。つまり、黒を助けるために限界をこえた状態で時を止めると予想。
今回唯一の不満は、結果的には志保子が死んだとはいえ、黄と黒が組織を裏切った事実は変わらないわけで。そこらへんの落とし前はどうなるのか。特におとがめがなさそうなので、そこだけ疑問かな。ま、ここまで面白いんだから気にならないけど。
で、やはり気になるのが黒の対価。○○をするという対価ではなさそうなので、肉体的もしくは精神的に何らかの対価を払っているのではなかろうか。もしくは、黒が契約者の未来の姿とか。人間らしい感情を完全に失わず、対価も必要としない契約者とかさ。