狼と香辛料

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

あー、実は今までで一番安心して読めたかもしれない。
ホロのある意味贅沢な恐れは、確かに色々と理解できるところがある。たぶん何回かそういう体験をしてきて、それから長い間豊作の神として孤独に生きていたがゆえに、さらに怖いのかな。思い出は美しい方がいいというか、蜜月一歩手前の、ある意味一番駆け引きと甘えのバランスがいいときの記憶をずっと維持していたいというか。
しかし、毎度会話は面白いけど、自分がロレンスの立場だったら気が休まらないね。気の利いた言葉を返すって難しいよ。てか、頭が回らないと無理。しかし、ある意味カイジ状態だよな。でかい商売があったらどうしても乗りたくなる。そして、保身に走ることもまたよしという思いを少しホロは持っているようだが、それでもなお雄は狩るときの姿がいい、つまりロレンスが並の商人ではないということはそのままホロの喜びへとつながる。なんて面倒な女なんだ。
でもまあ、ホロかわいいよホロ。