けいおん！

けいおん! (3) (まんがタイムKRコミックス)

というわけで３巻が出た。ホッとする面白さだね。すっごい面白いわけではない。アニメがなければここまで売れてはいなかったし、アニメがなければ、たまたま原作を買ってもここまでハマらなかったかもしれない。でも、ゆる４コマとしてまったり楽しめるのがやはりいいわけで。
これまで若干不遇に感じた律とムギに光が当たった巻と言えるかもしれない。律に関しては表紙を飾ったということ以外にも、ムギとの二人っきりの交友、澪との過去話と律が主となる話が多めだった。そしてムギも、これまでは舞台設定の用意として都合のよい金持ちキャラ、百合気味の暴走キャラという二つの面ばかりがクローズアップされていたけど、普通の生活や友人との交流に憧れる一面が今までよりも強く出ていて、特に律との絡みで生のムギを見られた感がある。
梓は、来年になったら先輩たちがいなくなって、ひょっとしたら自分ひとりだけになるかもしれない。そうした不安と、これからの軽音部を背負って立たなければならないという責任感の両方の芽生えが描かれていて、これまたよかった。
その分、唯と澪が若干弱かったかな。特に唯はもはやマスコットっぽい扱いで。地味に技術が上達していたり、胸が成長していたりする描写はあったけど。そして、僕は何だかんだで唯が一番好きだ。
で、純の今回の描写は、まあ唯たちが卒業した時に、軽音部に憂と純が入る伏線だとは思う。この作品は普通に時間が進んでいるので、次巻のおそらくムギ表紙で唯たちが卒業する。そこで終わらせる可能性がないとは言えないけどね。ＯＧとして様子を見に来ることがあるかもしれないけどさ。ただ、あずにゃん表紙までは頑張ってもらいたい所だけど。んー、でもなー、作品として一番おいしい終わらせ方は、皆が終わるのを惜しむときに終わらせることだしなー。ヘタにダラダラと伸ばしてもうーんと思うことがあるし。らき☆すたとかさ。そう考えれば、あずまんがもスパッと終わらせてよかった。