おとめ妖怪ざくろ 1〜7話

結構面白い。
初見はサクラ大戦絶対可憐チルドレンという感じ。

ほぼ人間と同じ姿をした半妖少女が3組(1組は双子)ということもありヲタ向けかと思いきや、人間サイドも男が3人いて完全にカップリング成立。じゃあ原作の絵のタッチといい女性向けかと思いきや、そういうわけでもない。
今みたいに男主人公ハーレムがスタンダードになる前のラブコメに近い。主人公=メインヒロインのざくろという半妖がいて、パートナーである主人公のアゲマキを気にしているものの、素直になれず喧嘩腰というかお約束。そしてヘタレなアゲマキとは違いかっこよく頼りになる上司の中尉に憧れるざくろ、まあミーハー的な部分も大きいが。男2人に女1人という三角関係だけで一定のヲタを排除している感。
てか、ざくろの最初のアゲマキに対する反応といい、てか他の半妖もそれぞれのパートナーの外見だけで惚れっぽすぎと思った。まあ外面だけではないんだけど。
なお、主要登場人物全員漢字が凄い。1話でED見た時誰一人として読めなかった。主人公兼ヒロインのざくろは「西王母桃」。無理、読めない。てかザクロじゃねー。母親鬼子母神だったりするんじゃね? もう1人の主人公でざくろのパートナーが「総角景」(あげまきけい)。半妖の一人は「薄蛍」(すすきほたる)。毎回登場人物が「すすきほたる」と呼びかけるのがシュールで笑える。パートナーは「芳野葛利剱」(よしのかずらりけん)。利剱は実にいい男。かっこいい。半妖双子は「雪洞」(ぼんぼり)に「鬼灯」(ほおずき)。パートナーはショタの「花桐丸竜」(はなきりがんりゅう)。お、こいつだけは何とか読めそう。

とりあえず、設定面が雑すぎるのが最大の弱点。
文明開化の頃、人間と妖人(つまりは妖怪)の間に立ちながら、妖人が起こす事件を解決するためにできた政府機関の妖人省。そこに配属されたのがアゲマキを含む陸軍少尉3人と、ざくろを含む半妖4人。省の責任者は妖人。
しかし、設定がまったく生かされていないのが何とも。そもそも妖怪ではなくあえて妖人という表現にした意味がないし。妖人と人間がこれまでどういう付き合いをしてきたのかがまったく分からず、人間に対するざくろたちへの反応もそれが普通なのかどうなのかさっぱり分からない。
劇中では語られていないが、ちょっと調べたら政府が暦を改定したことによって妖人たちの生活リズムがなぜか昼型に変えさせられたとか。え??? どういうこと??? 人間の暦ってそんな圧倒的影響力があるの? わけわからん。とにかく、暦改定反対派の妖人が事件を起こすとか。その設定知らないと、5話の女郎蜘蛛対峙のときの「暦改定なんちゃら」が意味不明なような。
で、半妖の武器。ウテナのごとく、使い魔や子供妖人の腹の中からなぜか桜の枝が出てきてそれが武器になる。どういう理屈? しかも、5話ではあらかじめ桜の枝を出しておけることが判明。ずっとそうしていろよ。そして戦う時は「あっぱれあっぱれ」と歌う。なぜに? どうも祝詞みたいなものらしく必要らしいが。うーん、枝といい祝詞っぽいのといい、「そういうのを雰囲気的にやりたい」ありきで、何も考えていないように見える。
半妖は神かくしで狐の子を宿すっていうけど、半妖=半狐しかないのかな? そう聞こえるが、なんで狐だけ? って疑問に思ったり。

まあそこら辺が非常に気になるんだけど、アゲマキとざくろを見ているだけでお約束ラブコメが楽しい、というか懐かしさすら感じる。今ニコニコチャンネルでやっている7話はわりと息抜き回で面白いので、気になったら見てみること推奨。ラブコメ的にも。

それはそれとして、中尉はOPの仮面だろうなー。女郎蜘蛛にやられていたのはわざとだろう。