夢色パティシエールSP プロフェッショナル 12話

うーん、クリスマス前に陰鬱だなあ。最終回手前の布石とはいえ、1クールのみの女児向けアニメでこれは明らかに間違っている。しかも、OPからして恋愛ものになるかと思いきや、商売は厳しいなあという変に現実的な所を突きつけて、夢色という名前でありながら、夢も何もありゃしない。
で、勝負の方法がよく分からないんだぜ? 1週間の売上? 単純な売上高だけだったら、もはや今後お嬢の商品が一切売れず、いちごたちが生産倍にして毎回全部売り切っても、単価の違いから追いつくのは不可能だろ。とはいえ、さすがに負けるわけはない。
ってことは、明らかに利益度外視にしている広告宣伝費や、豪華建造物の減価償却費で利益が飛ぶというオチになるとは予想できるが……。でも、仮にも世界トップ企業の一人娘がそんなことを計算できないなんてありえないし。お嬢が馬鹿でも、付き人2人が指摘するだろうし。
お嬢たちの宣伝攻勢で、いちごたちが「あんなに広告かけたら赤字になるんじゃあ?」という台詞がまったくなくお通夜モードになっているのが気になるんだよなあ。
全部原価計算ではなく直接原価計算を採用していたら、広告宣伝費や減価償却費は固定費になって、変動費と分離して製造原価に含まれなくなるんだよなあ。営業利益では最終的に引き算されるけど、貢献利益で勝負することになったら広告宣伝費や減価償却費など、お嬢が莫大に使っているだろう固定費を無視できる。勝負の条件が正確に分からないのがどうにもこうにも。
それはそれとして、樫野に失望。事ここにいたって、客の前でスイーツを作ることを頑なに拒否する、今更「お客様の笑顔云々」と客商売の基本中の基本を言いだす、などちょっとありえん。そもそも、初日になってもHPを作っていない、市場調査をしていない、という時点で失格なわけだが。
廃棄ロスとか大上段にかまえながら、基本がまるでなってないあたり、どうしても子供だましとしか思えないんだよなあ。