「C」 最終話

まあ、予想通り投げっ放しにもみえるED。細かい所は後にするとして、とりあえず作画とか凄かった。

公磨VS三國。これに関しては、ついに公磨が「結局は自分のために戦っていたんじゃないのか?」と禁断の問いかけ。まあ、そういう面は確かにあっただろうが、三國は現在を守るために必死の努力をしていたわけで、その信念を突き崩すことはできなかった。まあ、三國の答えも公磨の答えもどちらが正解というわけではないから当たり前ではあるが。信じる道が対極になった二人の決戦であったわけで。三國はあくまで現在を生きることにした。最後の「ごめんだね、俺は永遠に今日にとどまる」って台詞は、最後まで己の信念を貫いた男の台詞だった。
そして、一方では真朱VSQ。これは性能の差か、終始Qが押していたな。ここでは、真朱がQに対してこれまた禁断の問いかけ「三國さんは本当にあなたのために戦っていたの?」 つまり、妹の影を重ねていただけじゃないかというある意味残酷な問い。そのことに気付いているからこそQもキレたり。とはいえ、結局アセットはアントレの未来であるから、Qは三國の妹でもあったわけで、最終的にはこれ以上の戦いは三國のためにはならないと戦いを自分からやめた感じだな。それは、自分が消えることへの覚悟でもあったわけで、三國もだからこそ負けを認めたって感じか。
にしても、まさか生身の能力戦で板野サーカスが見られるとは思いもしなかった。さすが最終回は気合が入っていて、戦闘にスピード感があって非常にかっこよかった。最後の公磨パンチ演出は「いいぜ、あんたがいつまでも現在に固執するというなら、俺はその幻想を(ry」とかアテレコを入れたくなったり。

Cが止まった理由がよく分からないんだよなあ。日本円の価値がなくなったことで、極東金融街のミダスマネーが全部消滅して市場閉鎖になったけど、それがCの影響をかわすことができた理由につながる根拠がいまいち。
とりあえず、輪転機の逆回転で公磨のミダスカードが使われたときに「You have control」って台詞が出たのが印象的。この最終話のタイトルは「Control(未来)」なわけで。
最後の真朱とのキスは、お約束で、そして切ないね。そういや、最終話を迎えての公式ページのキャラクターモノローグは真坂木。その中で、真朱は公磨の娘か孫になっていた存在ってほのめかしていた。
で、神的存在までまさかの登場。こういうのを出すと安っぽくなるのがネックなんだよなあ。で、声がタクシー運転手。もしかしたら、タクシー運転手として常に見ていたのかもしれないな。刺青っぽいのは触手っぽい。輪転機を回す時にあれが肌から出てきて触手になるのだろうか。

そして、取り戻された未来。とはいえ、先生がいた家は、妻や子供はそれっぽいが、表札の名字は違うし一瞬うつった男は先生ではなかった。ハナビに似た保母も、真坂木が「似ている」と言ったことでハナビじゃないことが確定したし、パラレルワールドというか、以前いた世界とはつながらない未来といった感じだな。三國の道とは明らかに違う未来で、今後公磨も大変そうだ。またアントレになるかどうかは分からないが、アセットは真朱じゃなんだろうなあ。いや、それとも?
うーん、そこらへんまで描き切ってほしかったなあ。視聴者に判断をゆだねるのはいいんだけど、あまりに判断材料が少ない投げっぱだと想像する下地がないというか。

明らかに話数は足りなかったが、総じて面白かった。毎回「次回はどうなる」と気になったし。
あの花といい、今回のノイタミナ枠は当たりだったなあ。