機動戦士ガンダムAGE 49話(最終話)

明らかに尺が足りない。そんな感じの終わり方。なんというか、うーむ。

とにもかくにも、ラスボスが哀れだな。イゼルカントの遺伝子だけ継がされ、人間性を持つように育てられることなく妙な機体に乗せられたあげく、いきなりガンダム3機がかりのお出迎えで劣勢になったかと思うと、自由意思で動けたのはほんのわずかな時間で、シドに唐突にとりつかれて大暴れした挙句、敵味方から総攻撃をくらうとは。
そして、謎は最終武器のバズーカ。最終武器でバズーカという語感のショボさ、しかも連結の切り離しにちょっと使われただけで、ヴェイガンギア相手にあっという間に壊されておしまい。いや、本当にあの武器はなんだったのか。結局V-MAX最強だった。
こうして振り返ると、X-ラウンダーから機体のコントロールを「遠隔で」奪ったスプリガンが最強な気がする。

フリットのユリンの一言でヴェイガンを許す展開は、お約束過ぎてアレだが理解はできる。フリット自身がずっと抱いていた罪の意識をようやくユリンという形をとって振り払うことができたわけで、元々のフリットの温和だった性格を考えると、ヴェイガンと共闘するという流れに行く方がむしろ自然だった。だからこそ、自分の罪の意識をヴェイガンへの憎しみに変換して固定化していた情念が払われたことで瞬時に心の切り替えができたのはむしろ当然。ただ、ユリンイメージをキオ編で1,2回はやっておくべきだった。ベタだけど、ユリンがフリットに必死で話しかけてもフリットには何も聞こえないとかさ。そこらへんがなくて唐突にユリンが出てきても、妄想ユリンの一言で信念をあっけなく変えた

じいちゃんってイメージががが。
むしろ、フリットの一言で地球軍とヴェイガン軍が共闘を始めたことの方がかなりアレだ。状況が切羽詰っているとはいえ、正直今現在のフリットにそんなカリスマ性はないだろうと。キオ編だとクレイジーじいちゃんってイメージが強いだけに余計。結局、フリットの描写が終始ヘタだったのが致命的だったのかもしれない。

とにかく尺がなかったなー。100年の戦いが60年で決着つくとは。で、残りの37年は一体何だったんだ。最終話の戦いのあと、たぶん和平が結ばれたのだろうけど、正直これだけ殺し合ってきたわけだから和平の条件が紛糾することは間違いないし。たぶん、散発的に戦闘は起きたんだろうなー。で、37年ぐらいだっけ? 火星病は克服できるまで完全に平和じゃなかったから100年の戦いってことにしたのかな?

にしても、まさか火星病で死んだ妹の墓のシーンをまったく描写しないとは夢にも思わなかった。自然あふれる綺麗な場所で兄妹の二つの墓が、というベタな演出は絶対すべきだった。あと、名前も思い出せないヒロインとの結婚も無視だし。キオは色々と不憫だなー。最後の方は、不殺を叫んでいるシーンしか印象ないし。

まあ、ツッコミをしまくるのが楽しいアニメだったな。OOは途中で見るのやめたのに対して、AGEは一応全部見続けることできたし。