中二病でも恋がしたい! 12話(最終話)

まあ、こんなもんかなというのが第一印象。綺麗にまとまったとはいまいち言いづらいが、ナレーションでなんか無理やりまとまった気持ちにさせられた気がする。
最後の2回が浮いているように思えるけれども、ストーリーの根幹として必要な話ではあったんだよなあ。六花がなぜ中二病になったのか、ってのが1話を見たときにおそらく多くの視聴者が抱いた疑問であるわけで、それに対して12話かけて六花の中二病の原因(父の死、六花に対して父の病状を隠していた家族、勇太との出会い)を明かし、六花が父の死に対してどう向かい合うか、勇太とどういう関係を築いていくか、という答えを見せたわけで、話としては完結していると思う。

まあ、理屈では分かるけど、可愛いキャラをこうやって出しておきながら、1クールでそれらを全てこなさなければならないために、その可愛さを堪能しつくすことができなかったのが不評の原因だろうなあ。あと、六花の母が何を考えているかさっぱり分からなかったのも痛い。祖父が六花の中二病をよく思っていないのは描かれていたけど、母がなぜ六花と微妙な関係にあったのか、いまいち見えてこない。ある程度想像はできるけど、あくまで想像だから、これから母とどういう関係を築いていくかてのが見えてこない。

六花は中二病に戻ったとはいえ、前の中二病とはまた違うと思う。中二病を忌避して普通の生き方をするというのは、これが普通だというのを意識して演じているだけで決して普通というわけではない。中二病から完全に卒業したり遠ざかるのではなく、周囲とうまく折り合いをつけながら中二病を楽しむことは決して悪くない、ってあたりがこの作品のテーマのひとつだと思うんだよね。
でも、六花自身の家族との折り合いが見えてこない。引越したけどまた戻るの? 考え方は絶対変わっただろうが、外見だけ見たら中二病に戻っただけに見えて、祖父母、母、そして安心して海外に行った姉はどう思うか? そこらへんが投げっぱなしだからすっきりしないんだよなあ。
1話ぶん足りなかった。完結したけど、未完って印象がぬぐえなかったのが残念。

とりあえず、髪を下ろした凸が可愛かった。ポニーテールにしてくれないかな。それにしても、可愛くて、成績優秀、家は金持ち、普通にクラスメートとなじめる社会性。やばい、凸はかなり完璧超人だ。