日常アニメ

毎期に何かしらある日常ものアニメだけど、いまだに飽きられずに求められているというのはすごいよなあ。
まあ、1期ごとの供給が少なめってのが大きいんだろうけど。たとえばラノベアニメは毎期三、四つあって「またラノベアニメかよ」と飽きられている感が強いが、日常アニメは今期はこれ、来期はあれ、みたいに一つ、多くて二つぐらいしか供給されないから、渇望感が続くのかもしれない。

あとは、時代背景だよね。大雑把に、明るい時代は暗いものが流行り、暗い時代は明るいものが流行る。失われた20年って言葉があるけれど、ずっと続く日本の閉塞感はかなり深刻な域に達している。アベノミクスで好景気とか言っても、庶民には何の恩恵もないわけで。そんな時代では、何気ない日常を描いた話が貴重に思えるというのがある。

もう一つは、オタクの高年齢化もあるかな。毎年新たな若いオタクが生まれているけど、オタクってなかなかやめられないから平均年齢がどんどん高くなっていくと思うんだ。オタクからの卒業というのは、今は様々な理由で伸びている。これをいちいち語りだすと止まらなくなるから自重する。
で、高年齢になると、やはり何も起きないゆるい日常ものが貴重に思える。って、どれだけ何事もない優しい世界を求めているんだ、現実はどれだけ過酷なんだよ、って話なわけだけど、これもまた語りだすと止まらなくなるから自重する。

日常ものアニメお約束の最終回を迎えての発狂ってのは、まあほとんどがファッションというか、そうやって発狂する自分を楽しむって感じだよね(実際、次の月になると新たな日常ものにシフトしている。来月からはぴょんぴょんしまくっているだろうし)。一時期のブロント語や、まだ死滅しない淫夢ネタとかと同じで、もはやお約束という。
ただ、そういう構図ができあがっている事態というのが、ファッションにすぎないと分かっているんだけど、どこか危ういものを感じたりもする。