映画ダンケルク

クリストファー・ノーラン監督の新作。imaxで見てきた。
元ネタは第二次大戦で、ドイツ軍がダンケルクに英仏連合軍40万人を追い詰めたものの、イギリスの大撤退作戦によりそのほとんどの救出に成功。これで兵力を失わずにすんだことによって、後のノルマンディー上陸作戦へとつなげることができたわけで、ここで40万人を捕虜にしていたら歴史が変わっていたかもしれないと言われているらしい。最近だと、幼女戦記でターニャがダンケルクを避けようとしたけど無理だったーってのがあったね。……アニメではダンケルクって言葉を使ってなかったかも。
なお、imaxの劇場じゃないと上下4割ほどの映像がカットされているらしい。imaxだと縦に広い映像を撮れるんだけど、それに対応したスクリーンがないと見切れてしまう。海外では多くの劇場で標準装備らしい?

とにもかくにも冒頭の銃声にびくってなる。音が大きいよ。ガルパンの極上爆音よりも大きい(この表現で一体何人分かるだろうか)。爆発音とかも結構な音で最初は「!?」ってなる。少ししたら慣れたけど。
で、とにかく淡々と進む。いつものノーランの娯楽映画という雰囲気ではなく、絶望的な状況の一般兵が話の中心だから終始息詰まる雰囲気で進む。とにかく、現場の兵士や民間人の群像劇という感じで、ドイツ兵の姿を意図的に出さず、政治的背景もまったく語られないために、視聴者の当事者感が否が応でも高くなるようになっている。

正直言ってしまうと、インターステラーダークナイトのような何度でも見返したくなるような傑作ではないかな。それどころか、人によっては退屈と思えるかも。
……あと、皆同じような格好だから、白人の顔をきちんと見分けられないと内容を一部理解できなくなりそう。結局あのキャラどうなったの? っていうのが普通にある。画面内で描写されていても、どのキャラが誰なのか分かりづらいんだよね。普通の映画にならあるストーリー部分も意図的にかなり排除した作品だから余計に。