若者の人間力を高めるための国民会議

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050526i406.htm
なんか、また的外れなことを。一度も働いたことも、バイトすらしたこともないニートってのは少数派だと思うんだ。むしろ、圧倒的な不況、派遣や請負が蔓延しているひどい雇用環境、そして過酷な労働環境が、若者の心を折れさせている面は大きいはず。奥田みたいな、そうした環境を作り出した代表格がこの会議の議長をやっているという事実だけで説得力皆無なんだよなー。
「若者向けの仕事は多いのに、失業率は高い」という大臣の言葉には危機感を覚える。前にも書いたが、議員たちは底辺の地獄を知らないから本気で「フリーターは好き勝手やりたいだけの自己中心的な存在。低賃金というなら正社員になればいいだけ」と思っているのではなかろうか。この言葉に、その疑いがますます強まったというか。彼らが言う若者向けの仕事って何だろうか? 若者を使い潰すだけの労働のことを指しているようにしか思えない。資本家としては、若者にそういう仕事を次々とこなしてもらいたいんだろうけど。
なんかニートという問題を大きく取り上げて、働く意思のない若者が原因と主張したいだけな気がする。たとえば今の状況下でニートが皆働く意欲に燃えたところでどこが雇うのか。数年、もしくは数ヶ月で使い潰すようなところだけだろ。企業側の意識を抜本的に変えない限り、若者の失業問題は解決しない。一説では若者の失業率は実質20%にいっているというのもある。それはさすがに高く設定しすぎとは思うが、12〜3%ぐらいになっていると思う。将来のビジョンが描ける仕事を増やさなければいけない。選ばなければ仕事は確かにある。しかし、若いうちに薄給で使い潰されてボロボロにされ、30こえたあたりで捨てられる。そうなるともはやどこも雇ってくれない。老後どころか、35,6でもうビジョンが描けなくなるのは大きな問題。その解決には、政府が法で企業に働きかけなければならないわけだけど、今の政府は財界の犬なわけで。何度も言うけど、このまま座して待てば、数年後には日本はひどい状況になっている。
http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/20050415#p1
http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/20050418#p1
ここを一度見てみよう。ニートという言葉を使うことで問題の本質をそらすことは有害だということを分かりやすく説明している。