週刊ダイヤモンド

今週の特集は、今や国会でも取り沙汰され、そのことが新聞やTVでも取り上げられる格差社会。上流社会・下流社会ってタイトルの記事。前半は上流社会の暮らしぶりがこれでもかと取り上げられていて微妙にヘコム。唯一金に惜しみをかけないのが子供の教育費ってのがさもありなん。実際、親の経済状態で子供が受けられる教育の差は相当でかくなるからな。国立や公立があるじゃんといっても、今やヘタな私立より高い場合もあるし、簡単なバイトでは学生の身では(学生の本分は学業なわけで)授業料が稼げない。教育の格差というのは本当に大きいと思う。
そして、下流社会に焦点をあてた方はわりと切実な内容が多い。生活保護に関する話題とかホームレスに関する話題とか。生活保護、本来受けるべき層が受けられていないってこととか。福祉に関しては抜本的な見なおしが必要だと思う。フランスかドイツか知らないけど、そっちの方でやってる、生活保護を受ける変わりにボランティアなどで社会的に役立ってもらうという制度が若年失業者や生活困窮者に必要だってのはもっともだと思う。どうも日本では生活保護が必要以上にネガティブに捕らえられている。一部の不心得者の所業が全員がやっているように感じられるんだろうな。自分は必死で働いているのに奴らときたら税金で遊んで暮らしている、みたいな。そういう嫉みの感情が日本仁は発露しやすいと思う。でも、ちょっとでも想像力を働かせれば、この不安定な時代、いつ自分が同じ立場に落ちるかわからない。自分だけは大丈夫なんて、ちょっとても頭があれば口が裂けても言えないだろう。福祉の充実は、他人のためではなく、ひいては自分自身のためでもある。情けは人のためならず。
とにかく、富裕層向けのビジネスと、もう一つ絶対的な安さを求める低所得者用のビジネスの両極端に別れているのが今の社会をうつす鏡となっている。介護施設、これがまた金がかかるんだ。そこの施設長かなにかが「低所得者のことは考えていない。公営の施設にいったらいいじゃないですか」とにべもない口調で答えているのが印象的。