NHKスペシャル 名ばかり管理職

数年前から一部でずっと問題になってきたやつだね。管理職になると残業代を払わなくてはいいということを悪用して、雀の涙ほどの管理職手当てを与えるだけで残業代を大幅にカットして、管理職になったことで年収が下がるマジック。それによって、一人当たりの人件費を下げることができるばかりか、一人あたりの仕事を密にさせることで社員の数を絞ってさらに人件費を下げる経営者にとって甘い果実。しかし、明らかに犯罪。ようやく、大きく取り上げられるようになってきたか。最近、格差社会のブームが去ってこうした問題が見過ごされがちになってきたから、こういう番組をやることはいい傾向だ。
いや、でも本当にきっついわ。会社が潰れるか、社員が潰れるかのチキンレースになっている会社が相当数あるのではないだろうか。そして、社員も今の世の中の情勢をよく分かっていて、耐えかねてやめたり会社が潰れたら次がないという恐怖のもとで耐え続ける悪循環。その一方で、役員と株主の報酬は右肩上がり。何か間違っている。
他に、当初とかで高齢者が「定年後に継続で働いた場合労働条件が大きく下がる、ふざけるな」ってのをたまに見かけるけど、若者はそれ以下の待遇で家族も持てないでいることが多い現状を知ってほしい。
最近、経済苦がらみの犯罪や自殺が明らかに増えている。たとえば、一家6,7人を殺傷した父親ってのは経営難からの絶望だったし、人を線路に突き落とした少年は、家の経済的事情で大学進学を諦めたばかりってやつだったし。世の中金じゃない、金で幸せは買えないと言うけれど、金がないことによる悲劇は多数あるし、金があることで多くの不幸を未然に防ぐことができる。
てか、生活保護は規定の年収とかに達しなかったら、不足金額を受け取ることができるんだよね。結構対象者って多いはずだよ。生活保護が問題になるときって、不正受給がクローズアップされて、意図的に「生活保護=悪」というイメージを植えつけているけど、不正受給の割合なんかよりも、「生活保護を受けられる生活水準なのに生活保護を受けていない」人の数の方がずっと多いんだよね。そちらを報道すべきだ。