縦並び社会

縦並び社会―貧富はこうして作られる

縦並び社会―貧富はこうして作られる

今日のテーマは『第一部 格差の現場から』より、『3 海外へ年金移民』。要は、日本だと生活するのに金がかかるから、マレーシアやタイのような生活費が安くすむ国に移民して、日本よりも豊かに暮らそうという人が増えてきているという話。ただ豊かに暮らすという中流の上だけではなく、日本では生活できないから物価の安い東南アジアに逃げるという例も紹介されていた。年金が年103万円だと日本では暮らしていけない。ただタイでは生きていける。
正直ね、年金をきちんと納めていれば、納めた以上の金額が期待できる今の高齢者対象の話だといまいち格差って感じじゃないが(世代間格差がひどいから)、もちろん中には年金が少ない高齢者もいるわけで。生活保護だって簡単におりないからね。窓口でいじめて申請させない水際作戦ってのは本当は法令違反なんだよね。申請は必ず受けなければいけないから。もちろん、その申請が通るかどうかは別だが、少なくとも申請は必ずできる。だから、本来は生活保護が受給できるのに、水際作戦で阻まれた人は相当数いるのではなかろうか。話が逸れた。
とにかく、特に今の30代以下だったら年金がまともに支給されるかどうかすら怪しいんだよなー。少なくとも70歳ぐらいにならないと支給されなくなるだろうし、支給されても年60万円ぐらいまで下がっているのではなかろうか。

塩川元財務大臣 「国民年金80万円は年間ですか?」
記者       「国民年金1万3300円を40年間かけてもらえるのが年間79万7000円です」
塩川元財務大臣 「そんな低いですか? 1年間で…?ちょっと計算違うんじゃないの?」
記者       「国民年金だけで生活するのは議員はできると思いますか?」
塩川元財務大臣 「ほんなん、できるかいな。ぼくら(議員)はあんたら(国民)と生活のレベルが違うやないか!
             (毎月)100万かかるよ。みんな、人間平等だと思っていたらとんでもない間違いだ」

有名な問答。これが全てを物語っていますな。国民が見限って逃げる国。生活できなくて逃げる国。はたしてこれが先進国だろうか? もちろん、移民と軽々しくいっても、文化の壁や人種差別の壁はもちろん、言語という大きな壁が立ちはだかっているわけで。簡単に海外に逃げるなんて言えないけど、いつか本気で考えなくてはいけない日がくるかもしれない。冗談ごとではなく。